アパレル販売員が知るべき店舗分析における、当たり前だけど大事な”売り上げを構成する5つの指標”を解説

ほとんどのお店が、閉店後本日の売り上げや、顧客単価、入客数、売れたものランキング、他店の売れたもの などをを共有する時間があると思います。というか僕はあった。

今何が売れているのか、売り上げはどの程度なのか、お客様は一回の買い物でどのくらい買ってくれるのか、という現状の数字と過去とを比較して、現在進行形のリアルの情報を知っておくことは、とても重要です。

なぜなら、アパレルの店舗において、洋服を売るのは会社のマーケティング担当、広報やモデルではなく、そこのお店で働いている販売員だからです

当たり前だけど、なんとなくしか理解してない人や”その数値からどんなことが読み取れるのか”ってめちゃめちゃ重要ですよね。

僕自身、アパレル販売員をやっていたこと、現在IT業界でデータ分析をやっていることもあり、アパレル業界における、当たり前だけどしっかり理解しておきたい数値や指標をここでまとめておきたいと思います。

売り上げを構成する指標を解説 〜売り上げを分解してみる〜

“売り上げ”という指標をシンプルに分解してみるとこんな感じです。

売り上げ=入客数×購入率×平均商品単価×購入点数

となります。

さらにこの右の式を分解してみると

購入者数=入客数×購入率

購入率=購入者数/入客数

平均顧客単価=売り上げ/購入者数

平均購入点数=売れた商品の数/購入者数

平均商品単価=売り上げ/売れた商品の数

となります。

これらの要素が売り上げを構成しているものになります。

順にこれらの指標を解説していきます。

購入者数 〜購入者数は実際に買ってくれたお客様の数〜

 

購入者数=入客数×購入率

購入者数は実際に買ってくれたお客様の数です。

この購入者数から読み取れることを具体例としてあげると

購入者が去年と比べて少ない時考えられるのは

①そもそもの入客数が少ない

・お店自体の認知が低い

・店頭のマネキンが魅力的ではない

・入りづらい雰囲気

・閑散期である

②入客数は同じだが購入率が低い→買ってくれる人の割合が減った

・接客がうまくいってない

・商品自体の魅力がない

・欲しい商品の在庫がなかった

というような要因が考えられます。

購入率 〜入店された方でどのくらいの割合の人が買ってくれたのか〜

購入率=購入者数/入客数

となります。つまり入店された方でどのくらい割合の人が買ってくれたのか。という指標になります。

購入率は、業界によってはCVR(コンバージョンレート)と言います。

例えば購入率が低い時に考えられるのは

・接客でいい提案ができていない、うまくいっていない

・お客さんがお店の商品に魅力を感じていない

・セールやキャンペーンといった販促を知らずにお店を出てしまう

・他店の方が自店よりも魅力的(価格、商品、販促、接客など)

・天候的な問題(雨とか台風)

・時期的な問題(閑散期など)

・店内のレイアウト、見せ方などがうまくいってない

ざっとこんな感じの要因が考えられます。

平均顧客単価 〜一人当たりどのくらいの額を購入したのか〜

平均顧客単価=売り上げ/購入者数

一人当たりどのくらいの額を購入したのかという指標です。

顧客単価をあげる直接的な方法としては

・単価の高い商品を買ってもらう

・一度の購入で、複数の商品を買ってもらう

ということが真っ先に考えられます。

肌感的に、接客が上手な店員さんはこの指標が高い傾向があります。

一方で、セール時期だと商品自体の価格が落ちるので、この数値はいつもよりも比較的低くなる傾向があります。

平均購入点数 〜一人当たりどのくらいの数の商品を買ったのか〜

平均購入点数=売れた商品の数/購入者数

一人当たりどのくらいの数の商品を買ったのか=カゴに何点商品が入っているかという指標です。

この数値が高いほど、一人の買い物で多くの商品を購入してくれた、ということになります。

一点だけではなく、一度のお買い物で複数の商品を購入されたお客様が多ければ多いほど、この指標は高くなります。

セール時期(例えば、2点以上で〜%OFFといったキャンペーンとかは)には通常よりも平均購入点数が高くなる傾向があります。

平均商品単価 〜一点あたり、平均でどのくらいの額の商品が売れているのか〜

平均商品単価=売り上げ/売れた商品の数

平均でどのくらいの額の商品が売れているのかという指標。

平均単価が低い時の要因としてあげられるのは

・定価(プロパー)の商品が売れていない。セール商品がたくさん売れている状態。

・新作商品を提案できていない

・魅力的なコーディネートを見せられていない。

・単価の高い商品が売れていない(アウターやシューズなど)

・セール時期だから

ということが考えられます。これはお店のカテゴリ(ハイブランドなのかまたはファストファッション)によって、お店ごとに大きく変わっていきます。そもそも商品自体高いお店は、この数値が高いです。

合わせて、商品単価の他にどのカテゴリーの商品が売れたのかというのも重要です。

全体の売り上げの中でどのカテゴリーがどのくらい売れたのかという構成比も理解しておくと良いかもしれません。

平均だけじゃない、中央値という考え方。

平均が、全てを足し上げて、その母数で割る指標に対して

中央値は母数のちょうど真ん中に位置する数値を中央値と言います。

この中央値のいいところは外れ値の影響を受けにくい、という点が挙げられます。

例えば、1日に購入したお客様が3人いるとします。

それぞれ、A、B、Cさんとします。

Aさんは2000円

Bさんは5000円

Cさんは20000円の買い物をしたとします。

平均単価は(4000+5000+20000)÷3 =9000円 となりますよね。

一方で、中央値は4000,5000,9000と並べてちょうど真ん中の数値である5000円が中央値になります。

このように、20000といった全体的に高い数値に影響を受けることなく、全体の数値を把握することができます。

アパレルではほとんど平均を用いて算出すると思いますが、たまに平均よりもとんでもない額の買い物をするお客様もいます。平均ですとその数値に影響し、普段よりも高い数値になってしまう→「やったー」となりがちなのです。

そこで、中央値ですとこのような外れ値(異常値)に影響することが少なく、一時的な高数値に惑わされることのない店舗分析の視点を持つことができるんじゃないかと思います。

なので中央値という考え方も合わせて覚えておくとなお良い、と個人的には思います。

販売員こそこれらの指標を意識するべきだと思う理由

アパレルであるあるなのが以下の流れ

去年に比べて今日は売り上げが減りました→接客が悪い、声を出していない→もっとガンガン声をかけましょう。

結構あるあるなのではないでしょうか。

そうではなく、売り上げを構成する指標のどこが悪いのかをしっかり把握するべきだと強く思います。

購入率が低いのかそれとも購入単価なのか、はたまた入客数自体が低いのか。売り上げを構成する各指標を深掘りすることで、今後のお店の施策や接客内容が変わってくるからです。

それと働く販売員の納得度も違うのではないかと感じます。なぜなら、正しい数字は嘘をつかないから。

そもそもこの売り上げを共有したり、指標を出すことの目的はお店の業績を伸ばすためです

なので一体なぜ売り上げがいいのか、悪いのかを判断するためには、売り上げを構成する要素や指標に分解して、他店や前年の数値と比較して分析することが重要です。

また、分析で終わってしまうのはナンセンスで、それ以上にそれらの分析結果から得られる目標設定や施策に移すことの方が重要です。(行動や施策に繋がらない分析自体には意味はないという意味です)

以上、アパレル販売員が知るべき、当たり前だけど大事な売り上げ指標を解説という記事でした。

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